• この表をプリントする
  • ポートフォリオ機能


追加

関連審決 審判1996-862
審判1997-8448
関連ワード 考案 /  補正 /  設定登録 /  進歩性(3条2項) /  請求の範囲 / 
元本PDF 裁判所収録の全文PDFを見る pdf
事件 平成 11年 (行ケ) 177号 審決取消請求事件
原告 アイリスオーヤマ株式会社代表者代表取締役 A
訴訟代理人弁護士 吉武賢次
同弁理士 B
同弁理士 C
被告 株式会社グリーンライフ代表者代表取締役 D
訴訟代理人弁護士 吉井剛
同 吉井雅栄
被告 破産者金沢樹脂工業株式会社破産管財人E
裁判所 東京高等裁判所
判決言渡日 2000/03/21
権利種別 実用新案権
訴訟類型 行政訴訟
主文 本件訴えを却下する。
訴訟費用は原告の負担とする。
事実及び理由
原告の請求
特許庁が平成9年審判第8448号事件について平成11年4月16日にした審決を取り消す。
訴訟費用は被告らの負担とする。
事案の概要
1 特許庁における手続の経緯 原告は、考案の名称を「ホースリール」とする登録第1984515号実用新案(昭和61年1月14日出願、平成2年7月16日公告、同5年9月24日設定登録。以下「本件考案」という。)の実用新案権者である。
被告らは、平成9年5月14日、本件考案の実用新案登録について無効審判の請求をした。特許庁は、これを平成9年審判第8448号事件とし、平成8年審判第862号事件と併合して審理した。原告は、この審理の過程において、平成10年7月10日、本件考案について、訂正請求をした(以下「本件訂正請求」という。)。審決は、上記審理の結果、平成11年4月16日、「登録第1984515号実用新案の登録を無効とする。審判費用は、被請求人の負担とする。」との審決をし、平成11年5月19日、その謄本を原告に送達した。
2 本件考案の実用新案登録請求の範囲(1) 本件訂正請求前の実用新案登録請求の範囲「ホースを巻き取るリール1が互に結合された左右フレーム2,3の間に回転自在に支持されているホースリールにおいて、左右フレームの各々が内側に向って一体に延びる複数の中空の杆体7,8を有しており、対応する杆体の一方の先端にソケット14が形成されており、ソケットに他方の杆体の先端部を差し込んで、杆体の中心軸に沿ったねじ15で結合したことを特徴とするホースリール。」(2) 本件訂正請求に係る実用新案登録請求の範囲「ホースを巻き取るリール(1)が互に結合された左右フレーム(2、3)の間に回転自在に支持されているホースリールにおいて、左右フレームの各々が内側に向って一体に延びる複数の中空の杆体(7,8)を有しており、対応する杆体の一方の先端に、他方の杆体の先端部を差し込んで両杆体を結合可能なソケット(14)が形成されており、ソケットに他方の杆体の先端部を差し込んで結合するとともに、ソケットと該ソケットに差し込まれた他方の杆体の先端部とを杆体の中心軸に沿ったタップねじ(15)で結合したことを特徴とするホースリール。」3 審決の理由 別紙審決書の理由の写しのとおり
原告主張の審決取消理由の要旨
審決は、本件訂正請求は認められるべきであるのにこれを認めず、また、仮に本件訂正請求が認められないとしても、本件考案には進歩性があるのにこれを認めなかった結果、本件考案に係る実用新案登録は実用新案法3条2項に違反してされたものであると誤った判断をしたものであり、違法であるから取り消されるべきである。
当裁判所の判断
1 特許庁が、本件考案の実用新案登録に関する二つの無効審判事件(被告株式会社グリーンライフを請求人、原告を被請求人とする平成8年審判第862号事件、
及び、同被告及び金沢樹脂工業株式会社を請求人、原告を被請求人とする平成9年審判第8448号事件)を併合して審理したうえ、平成11年4月16日付けで、
事件番号を「平成8年審判第862号、平成9年審判第8448号」、及び、「平成9年審判第8448号、平成8年審判第862号」とする二つの審決を、いずれもその主文を「登録第1984515号実用新案の登録を無効とする。審判費用は、被請求人の負担とする。」としてなし、原告は、上記両審決の取消しを求めて当裁判所に二つの訴えを提起し、これらが平成11年(行ケ)第177号(本件)、
同年(行ケ)第178号各審決取消請求事件として係属していることは、当裁判所に顕著である。
2 乙第6号証によれば、被告らは、平成11年12月24日付けの原告の承諾を得たうえで、平成12年2月22日付けで、上記平成9年審判第8448号審判請求を取り下げたことが認められる。
3 そうすると、平成9年審判第8448号事件は、上記取下げによって、初めから係属していなかったものとみなされるから、同事件に係る審決の効力は遡及的に消滅するに至り、本件訴えは、取り消すべき対象を欠いて不適法であり、その不備は補正することができないことが明らかである。
よって、原告の本件訴えを却下することにし、訴訟費用の負担について行政事件訴訟法7条、民事訴訟法61条の各規定を適用して、主文のとおり判決する。
裁判長裁判官 山下和明
裁判官 山田知司
裁判官 宍戸充
  • この表をプリントする